少年サッカーは通常のサッカーとどのような違いがあるのか、ルールを詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
少年サッカーは8人制で、11人でプレーする通常のサッカーと人数が異なります。そのほかゴールやフィールドのサイズ、審判の人数など細かい部分に違いがあります。
基本的なルールを知っておくとプレーしている子どもはもちろん、観戦する大人も一層楽しめるはずです。
本記事では少年サッカーの基本ルールを詳しく解説します。あわせて、代表的なフォーメーションも紹介しているため、参考にしてください。
少年サッカーは8人制!基本ルールとは
一般的に少年サッカーは8人でおこなわれ、11人制のサッカーと異なります。
子どもたちにとって適切なプレー密度を保ち、基本的なサッカースキルを身につけられるように考えられています。
少ない人数のため、選手たちはより多くボールをタッチでき、多くの経験を積めるでしょう。
そのほか、11人制と8人制サッカーでは異なるルールが多数あるため、次の見出しで詳しく解説していきます。
11人制と8人制の少年サッカーで異なるルールを解説
ここからは、11人制と8人制サッカーの違いをまとめています。
フィールドとゴールのサイズ
1人制と8人制のサッカーではフィールドとゴールが異なります。
少ない人数でおこなう少年サッカーのフィールドとして推奨されているサイズは、50m×68mです。
一方、11人制のサッカーは68m×105mです。
また、ゴールサイズは11人制サッカー高さ2.44m幅7.32m、8人制サッカーのゴールサイズは高さ2.15m幅5mと、フィールドと同じく少年サッカーのほうが小さくなっています。
サッカーボールのサイズ
サッカーボールもフィールドと同じく少年サッカーのほうが小さめです。
11人制サッカーでは、5号サイズ(直径22cm)のサッカーボールを使用します。一方、8人制サッカーではワンサイズ小さい4号サイズ(直径20.5cm)です。
試合時間
試合時間は11人制のサッカーの場合だと前半45分、後半45分の90分でおこないます。
少ない人数でプレーする8人制サッカーの試合時間は、前半と後半いずれも15分〜20分で原則40分ほどです。
子どもたちの集中力や体力に適した時間に調整されています。
ユニフォーム
11人制サッカーの選手たちは、チーム全員が同じユニフォームを着用します。背中には背番号が明示されていることが一般的です。
8人制サッカーはチーム内でユニフォームがそろわない場合、競技会規定で定めていればビブスの着用ができます。ユニフォームに背番号を必ず付ける必要もないため、11人制サッカーより自由度の高さが特徴的です。
また、通常ゴールキーパーは11人制サッカーだとほかのプレーヤーと異なる色のユニフォームを着用しますが、8人制サッカーでは競技会規定で定めていれば同色でも認められています。
試合に出る人数
8人制サッカーは試合をおこなうどちらかのチームの人数が8人に満たない場合、試合に参加する人数を減らせます。
たとえば、片方のチームが7人しかいないなら両チームの合意のもと、7対7で試合が可能です。
11人制サッカーでは人数不足でプレーすることになり、場合によっては試合が延期や中止になるケースもあります。
審判の人数
11人制サッカーの審判の人数は3人制が基本です。
・主審
・副審
・第4の審判員(8人制の場合は任意)
一方、8人制サッカーの場合は3人制のほかに1人制審判も採用しています。
・主審
・補助審判(必須)
1人制審判とは副審を置かず主審1本のみで試合を進めることです。1人審判を採用した試合では、補助審判を1名指名することが必須です。
交代できる人数
11人制サッカーで交代できる人数は5人です。ハーフタイムを除くと合計3回交代できます。
一度交代でゲームから退いた選手は、そのあとの交代で再出場はできません。
8人制の少年サッカーでは人数制限がなく、交代回数は自由です。また一度退いても再び出場できます。
延長線とPK戦
11人制と8人制サッカー、どちらも同じ流れで延長戦やPK戦をおこないます。
11人制サッカーの延長戦は通常15分、8人制の少年サッカーでは10分間です。延長戦でもゴールが決まらない場合、PK戦をおこないます。
PK戦では、11人制サッカーだと両チーム5人ずつ蹴りますが、8人制の少年サッカーでは3人ずつ蹴るため、人数に違いがあります。
少年サッカーの代表的なフォーメーション5つ
ここからは、少年サッカーで用いられるフォーメーションについて詳しく解説します。
1. 日本サッカー協会が推奨する「2-3-2」
最終ラインにDFが2人、真ん中にMFが3人、前線にFWが2人いるフォーメーションです。日本サッカー協会が推奨しています。
主な特徴は攻撃と守備のバランスが取れている点です。守備ラインを2人で守りながら3人でボールを支配し、2人のフォワードでゴールを狙います。
攻守のバランスがとれたフォーメーションです。
2. 3バックをベースにした「3-3-1」
最終ラインにDFが3人いるフォーメーションです。安定的な守備はもちろん、攻撃的なプレーもできます。
サイドバックとサイドハーフがいるため、サイドから攻撃をしかけやすい特徴があります。
守備力を重視しつつ、攻撃的な展開もできるのが「3-3-1」です。
3.3バックをベースにした「3-2-2」
最終ラインにDFが3人、MFとFWをボックス型に配置したフォーメーションです。
3人で守備ラインを守りながら2人がボールを支配し、2人のFWがゴールを狙います。
どちらかというと攻撃的なフォーメーションのため、試合を通して走り続けるスタミナを必要としています。
4.サイドと中央を起点にする「2-4-1」
「2-4-1」は4人のMFがフラットに並ぶ、またはダイヤモンド型にポジションを取る2種類あります。
攻撃を重視したフォーメーションのため、サイドからのクロスや中央からのパスを活用しましょう。
DFが2人なので、サイドを突破されると相手に得点を与えやすくなることから、技術力が求められます。
サイドでの攻撃を活かしつつ、中央からのプレーも積極的に取り入れていきましょう。
5.サイドハーフを1段下げた「4-2-1」
DFが4人、MFが2人、FWが1人配置されたフォーメーションです。
守備と攻撃のバランスを取りながら、主に中盤でのプレーを重視しています。
安定性と攻撃性を兼ね備えたバランスのよいフォーメーションといえます。
まとめ
8人制の少年サッカーは11人制といくつか異なるルールがあります。
・フィールドとゴールのサイズ
・サッカーボールのサイズ
・試合時間
・ユニフォーム
・試合に出る人数
・審判の人数
・交できる人数
・延長戦とPK戦
8人でおこなう少年サッカーは子どもたちの体力や集中力に応じて、ルールも柔軟に対応しています。
基本的なルールを理解し、もっと少年サッカーを楽しんでいきましょう。